働かなくてもいい社会を実現するには?

地球解放を目的とする組織「レジスタンスムーブメント」の公式ブログ「The Portal」の記事を翻訳しています。

コモンズという統治モデル

 

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(限界費用ゼロ社会より引用)

 

政府、民間部門、コモンズという三大管理モデルの長所と短所を調べても、

どの管理モデルが最善かは、個々の状況に大いに左右されるため、わからない。

 

 

民間部門は目的によってはきわめて効率的だ。

だが、あらゆる海岸や湖、川、森林、郊外コミュニティのいっさい、

すべての道路や橋を柵で囲い、所有者だけに、

所有地への出入りや資源の利用に対して料金を課す独占的権利を与えたり、

完全にアクセスを拒否する権利を与えたりすることを

私たちは望むだろうか?

したがって、民間部門はいつでも社会全般の幸福を最大化する

最も効率的な手法だとは主張し難いだろう。

 

 

同様に、政府は、多くの公共財の運営を監督することに関しては

見事に機能してきたが、

それぞれの地域の特色を生み出している地元ならではの

非常に複雑なダイナミクスを十分に理解できないことが多かった。

 

 

コモンズにとって本質的前提があるとすればそれは、

 コミュニティの生活を管理する方法を最もよく知っているのは

コミュニティの成員自身であるということだ。

 

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その性質上、公共のものであり、公共のアクセスと利用に供してこそ

最も適切に活用できる資源やサービスがあるならば、

コミュニティ全体で管理するのが最善であることが多い。

 

 

 オストロムとその共同研究者たちは、効率的に運営されている

コモンズに不可欠と思われる7つの「設計原理」を見出した。

 

第一に、誰が利用できるのか

第二に、利用規則、負担するものの規則

第三に、共同で民主的に規則を決定し、いつでも修正できることを保証する

第四に、監視役を責任あるものから選ぶ

第五に、規則を破った利用者には段階的な制裁を課す

第六に、争いを解決するための低コストの調停を利用できる手続きを組み入れる

第七に、コモンズが定めた規則を政府が容認すること

 

 

これら7つの設計原理は世界中のコモンズで頻繁に見られる。

グローバル・コミュニケーションの時代が到来するずっと前に、

ほとんど外界と接触せずに孤立したいくつものコミュニティが類似の

管理モデルを生み出したのであり、そこからは、

普遍的な原理が働いているのではないかという興味深い問題が提起される。

 

 

オストロムらはこの考えを研究室の実験で調べた。

 

実験参加者が共有資源問題に直面したとき、

 

互いにコミュニケーションができず、

単独かつ匿名で決定を下さなくてはならない場合には、

必ず資源を過剰利用することがわかった。

 

ところが、

 

互いに公然とコミュニケーションができる場合は、

資源の過剰採取は劇的に減る。

 

この考えは経済学における人間は利己的であるという考えと

正反対になり、経済学者は途方に暮れる。

 

(略)

 

私たちは自らの種が、甚だ大きく複雑この上ない大脳新皮質を持つ、

抜きん出て社会的な生き物であることがわかってきている。

 

(略)

 

経済活動の運営におけるコモンズのアプローチは、(略)、

私たちの生物学的な本能によほど適合するようだ。

 

 

 

だが、このようにコモンズを社会の統治モデルとして復活させることへの

関心が高まったのはなぜだろうか?

 

 

規制緩和と民営化によって、

政府は空洞化して抜け殻となる一方、

社会的な業務に対する広大な力が民間部門に移行した。

 

(略)

 

政府は骨抜きにされ、民間市場にまともに対抗できる勢力を提供することが

もはやできないため、悪影響を被った人々は、彼らの関心や感性をもっと

適切に反映する別の統治モデルを探しにかかった。

 

片や、人間味に欠ける官僚的な政府による管理、

片や、利益の源泉に生活のあらゆる部分を取り込もうとしている

民間部門という両極端に人々は幻滅し、

経済生活を構成するもっと民主的で協働型の方法を見込めるような

統治モデルを探し始め、コモンズを再発見した。

 

 

また政府、規制緩和後の民間の強引な進出によって

各地のコミュニティの生態系、地域の農業生産力、インフラに

壊滅的な影響が出たため、

コミュニティは、自らの経済的均衡を取り戻すための拠り所として

ゆかれそうな、第三の統治モデルをコモンズに見出した。

 

(引用終わり)

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政府に任せてもダメ、民営化してもダメならどうすればいい?

 

そこでコモンズである。

 

ここで書いたように規則となるものをコミュニティに所属している人々が

自分たちで決める必要がある。

 

また、政府や民間企業がやった地域の資源搾取して責任とらないのとは対照的に、

コモンズでは資源の利用に制限があり、違反を繰り返せばコミュニティからも

追い出されてしまうという特徴がある。