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  働かなくてもいい社会を  実現するには?

人間が仕事をしなくても社会がまわる現実的なしくみについて書いていきます。

エネルギー・コモンズ

 

~~~~~~~~~~~~~~

(限界費用ゼロ社会より引用)

 

 

水平展開型の構造がもたらす膨大な社会的・経済的利益を

最大限に活用するために、

インターネットを開かれたグローバル・コモンズに保つのは容易ではない。

 

 

そして、この新しいコミュニケーション媒体を、

水平展開型の再生可能エネルギーの管理に利用し、

エネルギー・インターネットを同じように開かれた

グローバル・コモンズに保つことも、それに劣らず難題だ。

 

 

地域、地方、国家、大陸の全体にエネルギー・インターネットの

コモンズを作ろうとする試みはすでに、

地歩を固めた大手営利企業の壁にぶつかっており、

それはコミュニケーション・インターネットが直面している

電気通信企業やケーブル会社の壁に少しも引けをとらない

手強い障害となっている。

 

 

グローバルなエネルギー企業や電力などの公益企業が、

エネルギー・インターネットの創出を完全に妨害している場合もある。

また、新しいエネルギーの商業的囲い込みを可能にすべく、

スマートグリッドに中央集中型の構造を強制しようと試みている場合もある。

 

 

世界最大の経済を誇る欧州連合は、従来の電力などの公益企業に

発電事業と送電事業の分離を義務づけることにより、

エネルギー・インターネットを開かれた構造に保つ措置を講じた。

 

(略)

 

電力公益企業は、中央集中型で専有的閉ざされたスマートグリッド

作ろうとしている。

だがこうした努力も勢いを失いつつあるようだ。

世界中の国々で何百万という生産消費者(プロシューマー)が

独自の再生可能エネルギー電力を生産し、

エネルギー・インターネットを介してシェアし始めているからだ。

 


Gridmates | Connect with energy.

 

電力の共有プラットフォーム

http://social-design-net.com/archives/17358

 

(略)

 

このエネルギー・インターネットの導入期に、

分散型の発電を管理する最善のアプローチをめぐり、

新しいコモンズ・モデルは具体化し始めたばかりだ。

 

そして面白いことに、それは1930年代にアメリカの田園地帯に

電気をもたらすために誕生した、電力管理のための、

かつてのコモンズ・モデルの派生物なのだ。

 

 

(かなり略)

 

電力をコモンズ方式で管理する斬新な仕組みの出現だ。

それは21世紀にはエネルギー・インターネットに欠かせない

コモンズ方式のビジネスモデルをもたらすものだった。

 

 1930年代には都市住宅の9割に電気が行き渡っていたのに対し、

田園地帯で電気が使える住宅はわずか1割だった。

電化されていないために、アメリカ人のかなりの割合が、

運が拓ける見込みもほとんどないまま悲惨な貧困生活を送っていた。

 

連邦政府再生可能エネルギーである水力(テネシー川)を利用して、

国内でも貧しい多くのコミュニティのために安価な電力を供給しようとした。

 

(略)

 

発電に加え、田園地帯の電化を進めるために、

各地のコミュニティに向けて送電線を到達させる使命を帯びた、

農村電化局(REA)を設立した。

 

たった2年間で、この新機関は30万以上の農場に到達する

約11万7000キロメートルの送電線を設置したREAの業績は素晴らしかった。

 

とはいえ、この機関が組織内の専門技術や労働力を結集しても、

アメリカの田園地帯全域に独自の送電線を設置するのは

当然不可能であることが明らかになった。

 

民間の電力会社に頑なに協力を拒まれて、

REAは当時としては型破りの革新的アイデアを採用した。

地元のコミュニティで結束し、電力協同組合を設立するように

農民たちに促したのだ。

 

非中央集中型のアプローチを推進して電化に取り組もうという構想により、

地元の農村電力協同組合が自らの送電線を設置し、それを繋ぎ合わせ、

地域の送電網を作ることが可能になる。

 

 

協同組合は非営利的な自主管理型コモンズとして機能し、

その理事会は組合員から民主的に選ばれた人々によって構成される。

 

田園地帯全域の電化は、

電力協同組合を運営するのと、設置工事を支援するのとの両方に

必要な技能を習得した農民たちの手によって成し遂げられた、

素晴らしい偉業だった。

 

 (略)

 

 電力が供給されたことにより、生産のための就労時間が延び、

農場での重労働の負担が減り、農場の生産性は劇的に増し、

何百万という農村家庭の健康や福祉が改善された。

 

田園地帯の一万2000を超える学校に電気が引かれ、電気が通じ、

照明がついたおかげで、児童・生徒は夕方、農場の手伝いの後で宿題をして、

学習時間を伸ばすことができた。

 

(略)

 

さらに驚くべきは、アメリカの田園地帯を電化するのに、

莫大な税金の流出は必要なかったことであり、

また、あらゆる電力事業の中で、

農村の電力協同組合が受け続けている政府の助成金

一消費者あたりでは最も少ない。

 

 

市場と政府の管理に加えて、福祉の最適化に向けた第三のアプローチが

見えてきたのだった。

政府はアメリカの田園地帯を電化して一変させる最高の手段として、

分散型・協働型・水平展開型の経済機関、すなわち協同組合を支援した。

このコモンズ方式の自主管理は、わずか13年で、民間企業や政府が

その倍の時間をかけてもそれだけの低コストではとうてい

果たせなかっただろう事業を成し遂げた。

 

(略)

 

何より重要なのは、全国の農村電力協同組合の七万人の従業員が、

顧客への電力サービスを「原価で」提供していることだ。

協同組合なので、利益を挙げる構造になっていないのだ。

 

 

(引用終わり)

 

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 第二次世界大戦よりも前、世界大恐慌より数年後くらいに

コモンズモデルでエネルギーを管理する仕組みが始まった。

 

中央集中型を維持しようとする民間企業が頑なに反対するときは

「協同組合」を作って対抗すればいいのか。

 

資金面が気になる。

政府からの補助金を受け続けなればいけないのか、

それでも民間企業への補助金よりはかなり低コストだが。

 

無料ではなく、原価で提供しているのはなぜだろう?

やっぱり継続性か?

資金調達(協同組合)→購入(設置)→維持費とかメンテナンス代が必要?